
不動産査定について
売主にとっては高く売りたいと思います。
テレビ、ラジオ等で良く耳にする車の買取のような場合、数社比較して一番高い所を選べば
一番高く売れたということになります。
仲介による価格については、3つあります。
査定価格、売出し価格(一般的には査定価格より高値)、成約価格です。
具体的に理解しやすく、仮の価格を充ててみます。
不動産の「買取(例えば2000万円)」に関しましては査定価格(2000万円)=成約価格(2000万円)ですが、
不動産の「仲介」に関しましては、高い査定(例えば2700万円)=成約価格(2000万円)
とはなりません。なぜならば、高い査定(例えば2700万円)=成約価格(2700万円)となれば、何も高い査定ではなかった訳ですから。
高い金額で市場に出しその金額で売れたことで、初めて高く売れたとなります。
査定価格が高く出れば、売主にとって、一見高く売ってくれそうと思いますが、
ここで、高い査定は不動産会社による売主の集客手段と言っても良いかと思います。
それぞれの不動産業者の経営方針があるので、その手法は否定しませんが、
高い金額で売り出して、売れませんでした。価格を下げましょうとなれば、結局高い査定はいいかげんな査定価格だったわけです。
この部分が一般のお客様では、わからない部分であり、また、実際販売活動した結果としてわかってくる部分でもあるかと思います。
市場において、需要と供給の関係で価格は決定されます。買取金額でない限り、実際の成約する価格は誰にもわかりません。
査定価格はどのように出されるか。
査定価格は近代化流通センター作製の不動産査定マニュアルというものを利用して、
「成約事例比較法」に基づいて算出されるのが、一般的です。
簡易的に説明しますと、最近その物件の近隣で成約した(売れた)物件(成約事例)と
売却しようとする物件を比較して、マニュアルに沿って点数評価をしていき、
その点数の差で、査定価格を導きます。
例えば、成約事例物件が、北道路ですと、0点
査定物件が南道路ですと5点といった感じで、
そういった項目が多数有り結果として事例物件が
100点 査定物件が105点と出た場合、
5%高く査定物件が算出されるといった具合です。
成約事例物件をどれを選択するかによって、また、点数評価もどれを選択(点数)にするかによって
査定者によって、差はどうしても出てきます。査定者(不動産会社)によって、金額が異なるのは
この理由からです。
北道路と南道路の物件の差はだれでも点数付けできますが、点数項目の中には、騒音とか、建物の状況
などといった部分もあります。
建物のキレイさは、人ぞれぞれ感じ方も違いますし、このまま使えると思う人もいれば、
リフォームが必要という人もいます。
また、騒音についても、国道沿いはだれがみても騒音有りになりますが、
住宅地の中でも、その前面道路が抜け道になっていたら、騒音有りになると私は思います。
地元で無い査定者(不動産会社)は地図上で住宅地の中だから静かだと点数評価すれば、
そこで差が生まれます。
結論として、査定価格は不動産会社(担当者)によって「多少の差」がでるのは
査定方法上生じてしまい、やむ得ないですが、その価格が大きく一番高ければ良い訳ではないということなのです。
単に査定額の差を見るのではなく、その査定の根拠があるのか否かを確認し、
査定価格をご理解の上で、進められてはいかがでしょうか。
ポイントですが、査定価格を踏まえた上で、これくらい高い金額から売りたいということでしたら、
弊社は、よろこんで、少しでも高く売れるように努力させてただきます。
たまたま、となりの方が買いたいとなるケースや、その場所限定で探している方でしたら、
高めでも売れる場合もあります。
も合わせてご参照下さい。
